月: 2016年5月

  • パナマ文書にみる脱税と租税回避

    パナマ文書にみる脱税と租税回避

    ◆世界中の政治家や富裕層が戦々恐々?

    最近話題の「パナマ文書」について、今回はお届けしたいと思います。連日ベッキーか、舛添さんか、パナマかぐらいの勢いでメディアを賑わせていますが、果たしてパナマ文書の何が問題になっているのでしょうか。

    パナマ共和国とは、北アメリカ大陸と南アメリカ大陸との境界に位置する共和制国家であり~とかの説明はこれぐらいにしておいて、だいたいここら辺の国です。ズレータの出身地です。パナマウンガッ!!

     

    パナマ

     

    このパナマがいわゆる「タックスヘイブン」に該当し、諸外国富裕層の租税回避の温床と化しております。ヘイブンと言うぐらいなのでなんか楽しそうな感じがしますが、全然天国と関係ないです。よく「租税回避地」という呼び方をし、元々当局が目を光らせていた問題でしたが、この告発によってさらに注目を浴びることになりました。

     

    日本の税制では、外国子会社合算税制という法律が存在し、通称タックスヘイブン税制と呼ばれています。細かい要件等を挙げると長くなってしまうのですが、概要は
    ①内国法人などに発行済株式等の50%超を保有されている外国法人(外国関係会社)のうち、
    ②日本の実効税率に比べて税率の低い(所得の20%以下)、又は税が存在しない軽課税国に該当するもの(特定外国子会社等)は、
    ③その国での実体など(事業・実体・管理支配・非関連者基準)がない場合、
    ④その内国法人の保有株式割合(10%未満は適用除外)に応じた一定の金額を収益とみなし、
    ⑤その内国法人の益金の額に算入する

     

    というものです。つまり軽課税国でのペーパーカンパニーの収益は、日本にある親法人の収益と合算しろというのです。ペーパーがどうやって収益をあげるのかと言うと、広く行われているのがファンドです。タックスヘイブンでファンド会社を設立し、運用によって収益をあげますが、その収益には税金がかからず、どんどん利益が留保されていく図式です。そして、頭のいい富裕層の人々はこの合算制度に該当しないよう巧みにすり抜けていたんだと思われますが、ここで想定外の事態が起きます。それが「パナマ文書」と言うわけです。この人たち、資産隠してますよ!的な告発であります。

     

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    ◆脱税≠租税回避が意味するもの

    やれ儲けているくせに!やれ守銭奴(これは舛添さんも)が!とまるで犯罪者のような報道が目につきますが、あくまで「租税回避」の範疇にあることを忘れてはいけないんじゃないかと思います。堀江さんが「パナマ文書のどこにニュースバリューがあるのかさっぱりわからん。普通に個人として無駄な税金納めないのって普通じゃね?(原文ママ)」とつぶやいて炎上したようですが、言い方はどうあれ大筋は賛同します。架空人件費や売上除外といった「脱税」とは全く異なるからです。

     

    こう言うと某コメンテーターの意見として、合法であれば何をやってもいいのか!真面目にやってる納税者にとって大迷惑だ!不公平だ!ヤンヤヤンヤ!という声が上がってますが、こういったのはそもそも論点がずれていると思います。そうじゃなくて、なぜそれだけ儲けているのにそんなに納税額が少なくなるのか、そこに問題があるならばなぜ改正が入らないのかを考えるべきです。

     

    身近な例でいうと、かの有名なソフトバンクは当期純利益が約788億円ながら、国に納める法人税額はわずか500万円で、その実効税率は約0.006%と言われています。なんでこんなことが起きるのでしょう?メディアの報道(というかこれは某書籍)はこれだけで終わるので、真面目な納税者は、けしからん!不快だ!となるわけです。

    深層心理を煽る方が売れるのかもしれませんが、正しい情報を与えられなければ混乱を招くだけです。ちなみにこのカラクリは、子会社からの受取配当金の益金不算入が大いに関係していると言われています。税務と会計の本質が違うということがよく分かる例です。

     

    なので、パナマ文書=悪と決めつけるのは早計で、もっと本質を見極めなければいけないというのが自分の意見です。たしかにマネーロンダリングや不正蓄財のプールとなっているのかもしれませんが、適切に申告納税を行っている人も少なからずいると思います。伊藤忠や丸紅、ソフトバンクといった日本のトップ企業の名前も挙がっているようですが、合算制度に基づいて適正に納税しているのであればなんら問題はないはずです。ただ、たまたま孫の孫会社が出資していたとか、租税回避目的ではないといった釈明では、限りなくクロに近いようにも感じますが。今後もこの問題は、興味深く追っていきたいと思います。

     

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  • お薬手帳持参で医療費が安くなる?とスイッチOTC

    お薬手帳持参で医療費が安くなる?とスイッチOTC

    ◆4月から変更された薬学管理料に係る改定

    滅多なことがない限り医者に通うことがないのですが、先日、持病であるアレルギー性鼻炎が猛威を振るい堪らず近所の耳鼻科に行ったときのこと。手際よく診ていただき、処方箋を持って近くの薬局へと向かったのですが、そこでよくある「お薬手帳はお持ちでしょうか?」の質問が。正直このお薬手帳なるもの、生まれてこの方発行してもらってはいらないっしょ、捨て捨て。の繰り返しで、保管したことなど皆無でした。

     

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    必要性を感じないのでその旨を伝えたところ、4月から持参か持参でないかで窓口の負担金が若干変わるとのこと。ほとんど聞いてなかったのであとで詳しく調べてみたのですが、どうやらこれまでは

    手帳・シールもいらない⇒34点(340円)
    手帳・シールいる⇒41点(410円)

    だったようで、拒否った方が医療費が安くなるという図式が成り立っていました。これではお薬手帳が普及しないと考えたのか、今年の4月から以下のように改正が入りました。

    いる・いらないに関わらず初診の場合⇒50点(500円)
    過去6月以内に手帳持参で同じ薬局を利用した場合⇒38点(380円)

    ということで、今までは何これ?いらないと言っていた方が安く済んでいたものが、有無を言わさず一律に50点取られるようになっていました。窓口負担は3割なので、金額にしたらいくらでもない話しなのですが、なんとなく釈然としない感があります。ジェネリック医薬品の促進で薬剤に係る医療費が抑制されてきているなか、目に見えづらいところで取ってるんだなぁと感じました。

     

    ◆スイッチOTC薬控除の登場で、年10万未満でも医療費控除が可能に!

    せっかくお薬の話しをしたので、平成28年度税制改正大綱の一つを紹介します。医療費控除というと、一般的には年間支払額が10万円を超えたら対象という認識があると思いますが、こちらは1万2千円を超えると控除の対象になります。具体的には胃腸薬の「ガスター10」、鎮痛剤の「ロキソニンS」、抗アレルギー薬の「エスタック鼻炎24」などがその例です。普段あまり病院に通うことはないけども、こういった市販薬の購入費用であれば対象になるかも!という方必見です。ただし、限度額が8万8千円までで、医療費控除との併用は不可、健康の維持推進・疾病の予防として一定の取り組みを行っている個人が対象なので、注意が必要です。また、適用時期も平成29年1月1日から33年12月31日までなので、今すぐじゃありません。先走りました。

     

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