◆大混雑時に冷静な判断は酷か

早いもので、確定申告も残すところ2週間を切りました。3月15日に向けて、どこもラストスパートに入っているのではないでしょうか。
そんな中、先日年末調整(年調)してもらった源泉徴収票が間違っているのでは?とのお問い合わせをいただきました。
よもやそんなこと。。と思いながら内容を伺ったところ、ある従業員さんが二ヶ所給与に該当し、確定申告のため税務署へ向かったとのこと。
二ヶ所と言っても、前職は退職されていたため、年末調整時に前職の源泉徴収票を得て、現職にて年調を行なった流れです。これで年税額は確定します。
ちなみにここで源泉徴収票を得られなかった場合年調できないので、確定申告しなきゃダメです。

(例)
前職:総支給200万円、社会保険料30万円、源泉所得税額10万円
現職:総支給300万円、社会保険料50万円、源泉所得税額3.32万円(年調後)

上記の例の場合、こんなイメージで年税額が確定しています。

【図1】

 

ただ今回のケース、医療費控除などがない限り確定申告は必要ないはず。。まさか前職の給料をさらに合算した?と思ったら、案の定その通りでした。そりゃ納税額過大になるわ。

前職分を合算した源泉徴収票【図1左】には、摘要欄に支給額や社会保険料、源泉税額が記載されています。仮に今回のように、前職合算の源泉徴収票と前職の源泉徴収票を照らし合わせた場合、全く同じ内容が現職の源泉徴収にも書いてあるので、明らかに違和感を感じるはずです。なのになぜ気付かない?WHY!?

【図2】

【図3】

ただ人が溢れかえってクソ忙しいなかで、何時間もお客さんを待たせてイライラせかせかしての状況下、冷静な判断で対応できるかと言ったら難しいとも思います。擁護。【図1】からも分かるように、確かに紛らわしいっちゃ紛らわしいかもしれません。
学生時代、歌広でバイトしてたときの年末商戦が思い出されます。はい。やれオーダーミスしなかったの!?やれレジ金ちゃんと合わせられたの!?と聞かれたら答えはノーです。ええ、はい。

◆ヒトのやることに絶対はない

実はこれ、住民税でもよくあるケースです。住民税は、各企業から給与支払報告書という源泉徴収票と同じようなものが提出され、市区町村によって賦課決定されます。税額の集計はパソコンで行ないますが、入力は人の手によって行われていると思われます。だから間違いが起きるんです。
先ほどのケースのように、前職分が二重になって計算されてきたことが、今までの経験で何度かありました。きてビックリ、なんか高くね?と通知が来てから初めて判明するのです。以前にも固定資産税の還付で書きましたが、役所の計算が100パーセント合ってる!正しい!と決めつけるのは早計で、ヒトがやることに絶対はないんだと思います。
かく言う自分も、先週7ヶ所給与で、同じような間違いをしかけました。明日は我が身と思って業務に臨まなきゃと肝に銘じ、じっくり、焦らず、時間をかけて、ミスのないよう取り組みたいと思った瞬間でした。

 

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